2,970
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◆サイズ◆約12×4×1.5cm(木の部分)※金の部分は約1×7.5cm 江戸時代の一般庶民の家庭では、火打金を火起こしの道具として使う方法と「切り火」として使う方法がありました。 切り火 「おまえさん、気をつけて行ってらっしゃい。」 銭形平次などの時代劇の台詞にもあるように、火には「厄除け」やお清めの力があるという民族信仰があり、火花を相手に向けてあげることで邪を払うとされています。 古来からの慣習を重んじる歌舞伎や相撲の世界では、現在でも切り火を行い勝負前のお清めや無事安泰を祈ってます。 切り火の方法は火起こしとは逆の持ち方になり、利き手に火打石を、もう一方の手に火打金を持ち、相手の肩あたりに火花を落してあげます。 江戸時代は火打金職人が手造りで一つひとつ「鍛造」、「焼き入れ」てつくっていましたが、今は野鍛治の職人はいても火打金職人はいないためプレスで切り抜き加工をしています。しかし原料となる鉄だけは、今でも当時と同じ、軟鉄を浸炭して製鉄されています。 日本橋の金物問屋「伊勢公一商店」は、吉井本家の吉井町の中野屋と江戸時代より長年に渡り取引をしていた。明治30年頃、最後まで残った中野屋も火打ち金の生産を終え、富岡に移り、「鍛冶政」を開店し野鍛冶に転向した。それ以来、「伊勢公一商店(伊勢屋)」は商標権を特許庁に申請認可され(大正13年)「吉井本家」の商標で生産販売に乗り出し今でも生産を続けている。現在は4代目の牧内和正氏が、墨田区で、一人で事業を継承している。